クラウドPBXは高い?導入・運用費用や仕組みを解説【最新】
スマホを使って場所を問わず会社電話の応対ができる、ビジネスフォンに代わる新しい電話サービス「クラウドPBX」。
高機能なだけあって、「高いのでは?」というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、実は少しのポイントを押さえるだけで低コストで運用できます。
そこで本記事では、大きく分けて以下の4点をわかりやすく解説します。
- クラウドPBXの仕組みと従来のビジネスフォンとの違い
- クラウドPBXの費用
- クラウドPBXを選ぶポイント
- おすすめのクラウドPBX
なるべくコストをかけずに、今抱えている電話業務の課題を解決したい企業さまは、ぜひ最後までご覧ください。
この記事のもくじ
この記事の監修者
この記事の監修者 登 雄三
(のぼり ゆうぞう)
保有資格:
工事担任者(AI・DD総合種)
/電気工事士
2010年設立「株式会社デジコンnet」の代表取締役。本社を構える神戸を中心に、全国でビジネスフォン・複合機・防犯カメラなどの機器販売や、電話・電気・LAN工事、VPN構築を手掛ける。
2010年設立「株式会社デジコンnet」の代表取締役。本社を構える神戸を中心に、全国でビジネスフォン・複合機・防犯カメラなどの機器販売や、電話・電気・LAN工事、VPN構築を手掛ける。
クラウドPBXとは?仕組みと料金についてチェック
クラウドPBXのコストが高いか安いかを把握するためには、仕組みを理解しておく必要があります。
はじめに、クラウドPBXの仕組み・メリットとデメリット・コストについて、簡単にご紹介します。
新しいビジネスフォン「クラウドPBX」の仕組み
クラウドPBXは、社内にある固定電話機の内線化・外線でかかってきた電話の振り分けなどを可能にする「主装置」をクラウド上に設置したものをいいます。
従来、固定電話機をビジネスフォンとして使うには、主装置を購入・設置して回線でつなぐ必要がありました。
クラウドPBXはクラウド上に主装置があるため、インターネット環境さえあれば、各自のスマホなどのデバイスをビジネスフォンとして利用できるようになります。
仕組みについては「【簡単図解】クラウドPBXとは?特徴・メリット・料金を徹底解説」でご紹介しているため、さらに理解を深めたい方はあわせてご確認ください。
クラウドPBXのメリット・デメリットとは?
クラウドPBXには、多くのメリットといくつかのデメリットがあります。
主なメリットは、以下の6つです。
-
【クラウドPBXを利用するメリット】
- 各従業員のデバイス(スマートフォン・タブレット・パソコン)を内線化でき、業務効率アップ・コスト削減に役立つ
- テレワークの導入が可能になる
- BCP対策になる
- BYODの導入を推進できる
- コストをおさえてコールセンターを構築できる
- サーバーにアクセスできれば、いつどこにいても会社番号で電話の受発信ができる
一方クラウドPBXを導入するデメリットには、以下の4つがあります。
-
【クラウドPBXのデメリット】
- 月額料金・ライセンス料金として、ランニングコストがかかる
- インターネット回線を使うため、通話品質が悪かったり不安定だったりする事業者も存在する
- クラウドPBX事業者によって料金体系が異なり、コストの比較が難しい
- オプションの利用状況によってはコストがかさむ
クラウドPBXのメリット・デメリットについては、以下の記事をご確認ください。
クラウドPBXの料金相場とは?
クラウドPBXを利用すると、「初期費用(設定料金)」「月額料金」「通話料」の3つのコストがかかります。
しかし以下のような特徴があり、ポイントを押さえておけば十分にコストを削減することが可能です。
- 初期費用が無料の事業者もある
- 月々の支払いは「台数に応じた月額料金+オプション料金」で構成。導入規模やオプション機能を調整すれば、ランニングコストの削減が可能
- インターネット回線を使うため、通話料金が距離に応じて変動しない
また従来のビジネスフォンを利用する場合、電話機や主装置を購入しなければならない上に、業者による配線工事が必要です。
つまり以下の費用が発生するため、クラウドPBXを選ぶだけで大幅なコストカットが可能になるでしょう。
従来のビジネスフォンで必要なコスト | 相場 |
---|---|
通信設備機器代金 | 約30万円から |
デバイスの購入代金 | ・固定電話機(新品10台):約40万円から ・固定電話機(中古10台):約15万円から ・携帯電話支給(1名):約2万5千円から |
クラウドPBXは高い?安い?ビジネスフォンと徹底比較
クラウドPBXが従来のビジネスフォンよりもコストを抑えられるのは、ここまでご紹介してきたとおりです。
しかし具体的な金額が分からなければ、明確にイメージできないでしょう。
そこで、クラウドPBXのコストについてもう少し掘り下げてご紹介します。
初期費用を比較
従来のビジネスフォン | クラウドPBX | |
---|---|---|
初期費用 | ・主装置の購入費用:約30万円から ・デバイスの購入代金:新品の固定電話機は10台で約40万円から/中古の固定電話機は10台で約15万円から |
・VoIPの費用:5万円程度 (※VoIPの設置が不要の場合もあり) ・契約初期費用:無料の場合もあり |
クラウドPBXの導入費用は、メーカー・ベンダーによって異なります。
無料で利用をはじめられる場合もあれば、VoIPを設置する費用として5万円程度がかかる場合も。
「電話番号を引き継ぐ/新規発番する」「利用するクラウドPBXのタイプ・台数」などの条件でも異なるため、メーカー・ベンダーへ見積もり依頼・問い合わせをして確認しておきましょう。
工事費用を比較
従来のビジネスフォン | クラウドPBX | |
---|---|---|
工事費用 | 数万円程度 | VoIPの設置費用:5万円程度 |
新規オフィスで従来のビジネスフォンを設置する場合、設置・配線などで、数万円がかかります。
工事費用はベンダーにより、2~3万円程度、5~6万円程度、10万円程度など。
加えて将来的にオフィスを移転すれば、その都度工事費用がかかります。
一方クラウドPBXのは、VoIPを設置する場合に限って5万円程度がかかるのみ。
もちろん条件によってはVoIPの設置も不要なため、高いコスト削減効果が期待できるでしょう。
月額費用を比較
従来のビジネスフォン | クラウドPBX | |
---|---|---|
月額費用 | なし | 月額料金・ライセンス料金・オプション料金 |
クラウドPBXは従来のビジネスフォンと異なり、月額料金が発生します。
サービスの種類により異なるものの、以下のいずれかの形で料金を支払わなくてはなりません。
-
【クラウドPBXの月額料金】
- NTTの利用料金とクラウドPBXの月額料金を支払う
- クラウドPBX事業者の月額料金のみ支払う
加えてクラウドPBXによってはライセンス料金が、オプション機能も利用している場合はオプション料金が、それぞれかかります。
オプションを多く付けると料金がかさむため、不安なら「オプションの利用は必要最低限に絞る」「標準機能が豊富なクラウドPBXを選ぶ」といった工夫が必要です。
端末費用を比較
従来のビジネスフォン | クラウドPBX | |
---|---|---|
端末費用 | 3万円/台程度 | 固定電話機が必要な場合は、1万円/台程度 |
クラウドPBXなら、従業員各自のスマートフォン・タブレット・パソコンをビジネスフォンとして使えるため、コストをかけずに導入も可能です。
もしも固定電話機でも使いたい場合は、中古で1台当たり2万円ほどの「SIPフォン(LANケーブルを挿すタイプの電話機)」が必要になります。
しかし従来のビジネスフォン用の固定電話機が1台3万円程度かかることを踏まえれば、端末費用も低価格で済む傾向にあると言えるでしょう。
通話料金を比較
項目 | 従来のビジネスフォン | クラウドPBX |
---|---|---|
固定電話 市内 | 8.5円/3分 | 8円/3分 |
固定電話 市外 | 20~40円/3分 | |
固定電話 県外 | 20~80円/3分 | |
携帯電話 | 20~40円/1分 | 15.4円 |
社員の携帯電話 | 20~40円/1分 | 0円 |
拠点間通話 固定電話(県外) | 20~80円/3分 | |
拠点間通話 携帯電話(全国) | 20~40円/1分 |
従来のビジネスフォン・クラウドPBXともに、通話料金は、サービスの事業者が定める金額をもとに支払います。
そして表を見ると分かるように、従来のビジネスフォンよりも、インターネット回線を使うクラウドPBXのほうが、通話料金が安い傾向にあります。
メンテナンス費用を比較
従来のビジネスフォン | クラウドPBX | |
---|---|---|
メンテナンス費用 | 台数・主装置の規模などに応じて見積もり | 不要 |
クラウドPBXは従来のビジネスフォンと違い、メンテナンス費用がかかりません。
定期的な出費が抑えられるうえ、メンテナンスで外部の人が出入りすることも減らせるメリットがあります。
クラウドPBXの選び方8選!失敗しないためのチェックポイント
導入のメリットが多いクラウドPBXですが、サービスを提供している事業者は多く、自社に最適なものを選ぶのは大変です。
そこで続いては、適切なクラウドPBXを選ぶために重要な、8つのチェックポイントをご紹介します。
ポイント①導入台数を明確にして複数社でコストを比較する
クラウドPBXを選ぶときは、まず導入規模を決めて、複数の事業者から相見積もりを取ることをおすすめします。
加えて、相見積もりをもとに料金シミュレーションをして、年間のトータルコストを算出し比較・検討しましょう。
実はクラウドPBXサービスは、事業者によって、機能のラインナップや価格が大きく異なります。
たとえばA社では通常機能として備わっている機能が、B社では数千円のオプション扱いになっている場合も珍しくありません。
また事業者によって料金体系も異なることから、同じ機能性・同じ台数で導入したのに、コストに差が出る場合も。
実際、以下のようなケースは少なくないため「サービスを希望の条件で、1年利用したとき」のトータルコストで比較することが大切です。
-
【クラウドPBXサービスの料金体系の違い】
- 初期費用がかからないが、月額料金が比較的高く設定されている
- クラウドPBXの月額料金・ライセンス料金は安いものの、必要な機能のほとんどが有料オプションになっている
- 通常機能が多くついていて、月額料金が高い
ポイント②事業拡大時の利用台数の拡張性を確認する
企業として経営していく中で、これからますますの発展・事業拡大を目指していくはずです。
そのため「人員増大・部署拡大の際に、必要な端末台数をカバーできるか」というのも、クラウドPBXを選ぶ重要なポイントとなります。
もし事業拡大の折に利用台数が足りなくなれば、新しく利用するクラウドPBXを探さなければなりません。
そうなれば、再度初期費用がかかり負担になったり、新たにサービスを探して契約する手間がかかったりするでしょう。
できるだけ負担なく継続して使えるよう、今後の計画も踏まえてクラウドPBXを検討しておくことが大切です。
ポイント③いまの電話番号がそのまま使えるか確認する
電話番号について「いま使っているものから変えたくない」とお思いのご担当者さまがほとんどではないでしょうか。
しかしクラウドPBXを導入すると、電話番号を変更せざるを得ない場合もあります。
そのため事前に、クラウドPBX事業者のホームページで電話番号の引き継ぎができるか確認しておきましょう。
クラウドPBXでは基本的に、市外局番やIP電話番号・フリーダイヤルは引き継ぎができる傾向にあります。
しかしその条件を満たしているからと言って、すべての番号が引き続き使えるわけではないので、事前にクラウドPBX事業者へ直接確認しておくと安心です。
電話番号の引き継ぎに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
ポイント④アプリの操作性がよく使いやすいか確認する
デザインの分かりやすさ・直感的な操作が可能かという点も、事前にチェックしておきましょう。
たとえば繁忙期にむけてコールセンターの人員を増やしたとしても、そのスタッフが操作方法をすぐに理解できず業務に支障が出るようでは、よい効果が期待できません。
ほかにも、クラウドPBXを導入したばかりのときに操作が分からず、業務効率が著しく低下する可能性もあります。
特に海外製品のクラウドPBXは、日本人の感覚では使いにくい・分かりにくいと感じる場合が多いため注意しましょう。
ポイント⑤トライアルで実際に通話品質をテストする
電話の受発信で重要なのが、音声品質です。
無料トライアルを利用できるクラウドPBXも多いため、実際に使って品質・デザイン・サポート体制などをチェックしておきましょう。
サービスを使った従業員の感想をもとにして、どのクラウドPBXを導入するかを検討するとスムーズです。
もし無料トライアルを試す時間がなければ、ホームページで「総務省基準の音声品質が保証されている」「音声品質が評価されて累計○万社突破」といった記載があるかを参考にするのもよいでしょう。
ポイント⑥アフターサポートが充実しているか確認する
新サービスを導入すると、はじめは「設定方法が分からない」「操作方法があっているか不安」など、さまざまな疑問を抱くでしょう。
そうしたときに、いつでも専門知識を持った人材へ問い合わせできる手厚いサポート体制があれば安心です。
メーカー・ベンダーに専門知識を持った人材がいなければ、回答までに時間がかかったり、不明瞭な回答が返ってきたりすることも。
対応の遅れは自社の顧客満足度や従業員エンゲージメントにも影響するため、メーカー・ベンダーのサポート体制も必ずチェックしておきましょう。
ポイント⑦セキュリティが強固で安心して使えるか確認する
クラウドPBXはインターネットを利用するサービスのため、セキュリティリスクがつきまといます。
そのため以下に挙げるような、セキュリティの高いサービスを選ぶと安心です。
-
【クラウドPBXのセキュリティ対策例】
- IPアドレスによるアクセス制限がかけられる
- ログイン失敗時にはロックされる機能がついている
- アクセスログが自動的に記録される
- プライバシーマークをはじめとした、第三者認定がされている
- ファイアウォール・通信の暗号化などのオプションが利用できる
くわえて、可能なら提供元のセキュリティ体制や、自社内のセキュリティについても確認しておきましょう。
社内で研修をして「公共Wi-Fiに接続しない」「不審なアプリをインストールしない」などを周知させ、社内のITリテラシーを高めておくと安心です。
クラウドPBXのセキュリティについては「クラウド上に保存で安心!クラウドPBXのセキュリティ機能」でも詳しくご紹介しているため、心配のある方はあわせてご確認ください。
ポイント⑧必要な外部サービスと連携ができるか確認する
各種ビジネスツールや、コールセンター業務に役立つCTI機能など、外部ツールを導入している企業も多いはずです。
クラウドPBXは外部サービスとの連携ができるものも多いですが、すべてのツールが連携可能というわけではありません。
従業員が使い慣れたツールを使い、業務効率が低下しないよう、事前に連携の可否を確認しておくと安心です。
クラウドPBX選びで失敗したくないなら『OFFICE PHONE』がおすすめ!
ここまで、クラウドPBXサービスの選び方についてご紹介してきました。
しかし「それぞれのポイントを踏まえて、何社も比較・検討するのは大変」とお思いの方もいらっしゃるでしょう。
そのときは、ぜひ低価格・最短即日で導入できるクラウドPBX『OFFICE PHONE』をご確認ください。
OFFICE PHONEの利用に際してかかるコストは、以下のとおりです。
非常に低価格で利用できるため、安心して導入いただけるのではないでしょうか。
-
『OFFICE PHONE』の利用にかかるコスト
- 導入費用
2万4千800円(※キャンペーン適用で無料) - 利用料金
月額料金は3千400円~、ライセンス料金は端末1台あたり98円~ - 通話料金
固定電話8円/3分、携帯電話15.4円/1分、社員の携帯電話・拠点間通話0円
また『OFFICE PHONE』は、音声品質がよく、導入実績も累計2万社を突破しています。
くわえて無料トライアルで品質をお確かめいただける・電話番号の引き継ぎが可能など、利便性も高いクラウドPBXです。
安心して使える低コストのクラウドPBXをお探しの場合は、ぜひ『OFFICE PHONE』をご確認ください。
まとめ
クラウドPBXについて、費用が高いといったイメージがあった方も多いはずです。
しかしご紹介したとおり、じつは非常に低コストで導入・運用できるうえ、利便性も高いサービスと言えます。
ぜひこの記事でご紹介したポイントを踏まえ、自社にぴったりのクラウドPBXを活用してください。